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漫画「私はシャドウ」ネタバレ感想 粕谷紀子

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粕谷紀子作 漫画版「私はシャドウ」はメディア化もされている大人気作。夫に尽くすことしかできなかった専業主婦の浅葱芹菜が夫に冷たくされるようになり、宇尾陣内に誘われて「探偵」を始めるお話です。

 

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「私はシャドウ」のあらすじ

夫に夢中な専業主婦

 

浅葱芹菜は会員制お見合いクラブで武文と出会い、結婚。以来、専業主婦として愛しい夫に尽くせる幸せな毎日を満喫していました。

結婚して2年、芹菜は専業主婦で今でもイケメンエリートの夫のふみクン(武文)に夢中。寝顔を見て、朝食を食べる姿を見ているだけで至福のひととき。夫に尽くすこと、喜ばれることこそが芹菜の生きがいでした。

朝から妻のテンションの高さについていけない夫はそっけなく、クリーニングされたスーツにネクタイの用意、車の送迎もしてもらって当たり前。夫のために家事を頑張り、遅く帰ってくる夫を待つ日々。

会員制のお見合いクラブで出会った武文と結婚し、幸せいっぱいな主婦だと芹菜は思っていました。

 

シャドウワーカーだと言われる

 

隙間時間に街に買い物に出ると、友人のもと子に会って昔の友人たちとケーキバイキングの約束をして行ってみると、共働きのキャリア系な女友達に専業主婦として悠々自適な生活をして夫に養っていることを責められ、『シャドウワーカー』つまり、誰かの影で生きている人間で自分自身のために生きていないと決めつけられます。

いくら毎日ふみクンのことしか考えていないとはいえ、専業主婦だって素敵な人生。愛するひとと結婚して、そのひとのことだけを見て世話をして支えられたら幸せ。ふみクンの影でいることが、あたしの生きがい。

 

もと子は主婦に理解がありましたが「さすがにキモい。重たい」と引きます。そして芹菜は「もと子は結婚してないからわからない。そろそろ30なんだから、負け犬予備軍だよ」と言ってしまいます。

頭にきたもと子は腹いせで芹菜は「あんたひとりで愛されていると錯覚しているんじゃないの」とロマンス小説を読んでいるのは、夫に愛されず満たされていないからだ、と指摘して喧嘩別れ。

 

冷たい態度の夫

 

「ふみクン」と何度も呼びかけ、真心込めた朝食を用意して彼のスーツをクリーニングに出し、駅まで車で送迎し、「生きる目的は夫のため」に芹菜の人生はありました。

しかしふみクンは、芹菜の愛情と世話を有難がっている様子はなく、淡々と「あれやって、これやっておいて」と指示して会社に行くだけ。

自宅に帰ると、夫は夜遅く帰宅して「自分ひとりの時間がほしい」と、芹菜をはねつけます。次第に、重すぎる妻の態度に武文もうんざりして、「そういうベタベタした関係は気持ち悪い」と芹菜を拒絶するようになってしまいます。

もと子の言うとおり、愛が重すぎて夫に嫌われた・・・と反省した芹菜は、もと子に相談します。

「ほかの男とつきあえば?」とアドバイスされ、そんなのありえない!と反対する芹菜でしたが、「嫉妬は恋の最高のスパイスだから」と説得されてその気になります。

けれど、後ろで彼女たちの話に聞き耳を立てていたあやしげな男がひとり。

 

浮気調査で探偵に証拠をとられる

 

もと子はじつは、芹菜にイライラしており、南崎という男に誘惑させて結婚生活を破綻させようとしていたのです。そして芹菜が南崎の部屋で襲われそうになった瞬間、探偵の陣内に激写され、武文からの浮気調査で証拠をおさえた、と告げられます。

芹菜は泣きながら「ふみクンに嫌われたら生きていけない」と陣内にすがり、お金でもなんでもするから夫には言わないでほしいと願います。

あまりに純粋で、世間知らずな芹菜を見て、2ヶ月間事務所で働く代わりに黙っていてやる、という条件を出します。

 

夫の浮気調査に乗り出す芹菜

 

テキパキと掃除をする芹菜を見て、陣内は芹菜のことを気に入ります。南崎に脅されて現金を払わなければならない芹菜に調査を手伝わせるかわりに給料を支払うことに。

「すべての人を疑え」という陣内はこれが探偵の鉄則だ、といい芹菜は嫌々ながらアシスタントをしますが、次第に探偵として「別人」のように成長していきます。

ハリウッド仕込みの美容師に変身させられた芹菜は、とうとう夫がほかの女性とあやしげな雰囲気でいる現場を見てしまいます。

そして陣内から「だんなが浮気しているかどうか知りたいだろう?」と言われ、本格的に探偵業にのめり込んでいき・・・

 

感想と結末

 

夫を愛するあまりに、彼のシャドウとして生きることしか考えられなかった主婦の芹菜が、自らが探偵となって夫の浮気を調べていくうちにたくましく自立した女性に変わっていきます。

芹菜は探偵になって夫の会社に潜入し、こともあろうに浮気相手の女性との間でパシリになってしまいます。それもこれも愛する夫を助けるためだ、と最初は自分に言い聞かせます。

 

変装して別の女になりきり、探偵の宇尾陣内と行動をともにするうちに「ふみクンと私」しかいなかった世界から視野が広がり、本当は自分が夫をまったく愛していなかったことに気づくほど成長していきます。

芹菜はロマンス小説のヒロインにあこがれていて、家を出て誰かを愛したくてたまらなかっただけで、たまたま出会った「ふみクン」のその想いをぶつけていただけで武文自身を愛していなかったと自覚します。

陣内に出会ったことで、考え方を変えれば生きる道がほかにある、ということに気づけたのです。

 

武文はすごく妻に冷たい夫ですが、それには理由があって結婚して4ヶ月目で芹菜が流産してしまい、以来それがトラウマになって欲望を感じなくなってしまったという経緯がありました。

彼なりに芹菜のことは愛していたことがあったのに、悲しいですね。芹菜は芹菜で、社会で働いた経験がなく、親の世話をして朽ち果てていくような焦りがあり、誰かを愛したいという心の乾きを満たすために武文を愛していると思い込んでいました。

芹菜は子供で、ロマンス小説のヒロインに憧れていただけで、自立した女性になって初めて自分が夫を本当に愛してはいなかったことに気づいて彼と別れる決心をします。

 

離婚して自立した強い女になった芹菜は、陣内に惹かれていき、彼の片腕として働くようになります。すっかり「ふみクン」のことを忘れてしまっている芹菜を見ていると、最初の熱愛ぶりが笑えてしまいます。

新しい愛を見つけ、平凡で何もできない専業主婦から、魅力的な女探偵に変身していく芹菜の活躍にすっかりハマってしまいました。

そして陣内と過ごすうちに、本当に人を愛するということの意味がわかり、彼を深く愛するようになりますが、陣内に危険が迫り・・・ラストはあなた自身でチェックしてみてくださいね。

バリュコマ

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